パナソニックさんの食洗器のCMで、設置が「意外と簡単だった!」と宣伝されていますよね!
これを見るたびにカンタンちがうわーーーー!!!って私は心の中で叫ぶのですが…。
確かに分岐水栓の「取り付け」は簡単なのですが、元の水栓の「取り外し」が”トリプルアクセル“並みの高難易度なんです…(使用期間などによります)。
なぜなら、水栓は常に水に近いところにあり、金属でできていて、しょっちゅうメンテナンスをするものではないため、錆や汚れで固着してしまうんです…。
CRC556(通称クレ556)などの潤滑油が入る隙間は全くありません!残されたのは“力業“のみなのです!
ということで、今回は固着してしまった水栓のカバーナット(カートリッジ押え)の取り外し方を紹介していきます。
実はすでに動画にしたものなのですが、ここでは補足情報を加えて詳細に説明をしていきますね。
前提
今回取り外しを行った水栓は、KVK(旧MYM)製の「シングルレバー式混合栓」という種類のものです。
メーカーや水栓の種類、取り付け場所によって取り外し方が異なりますので、一度ご使用の水栓をご確認の上、ご覧ください。
分解図がこのようになっていて、赤丸で囲ったものがカバーナット(カートリッジ押え)というパーツです。これが固着している部分です。
このカバーナット(カートリッジ押え)の上部にある六角ナットを回して取り外します。
ちなみに私が購入した食洗器は、こちらパナソニックの「食器洗い乾燥機 NP-TCM4」です。「プチ食洗器」とも題していてコンパクトで一人暮らしの狭い部屋にぴったりです。
用意するもの
以下の4つを使用しました。Amazonと近くのホームセンターで購入しました。
・C型クランプ(シャコ万力)
・六角レンチ
・ゴムシート
ショックレスハンマー
ショックレスなハンマーです。手にやさしく、金属のラックを組み立てるときなんかにも使えます。
これを使って、後に出てくる六角レンチをぶったたいて差し上げます(そんな乱暴にしないで…)。
何でも良いです。\1,000円もしないものでも大丈夫だと思います。
C型クランプ(シャコ万力)
水栓の下部が動かないように壁に固定するために使用します。
意外とこれが重要で、水栓はキッチンに固定されていますが、それほど耐久性がなく取り付け部を痛めてしまう恐れがあるため、私にとって必須アイテムでした。
最初はソフトタッチプライヤーという水栓を固定するための専用工具を使用しましたが、滑りすぎて全く役に立ちませんでした…(固着していなかったら使えるのかもしれない)。
意外と安く\500くらいで買えますが、今のところ他の使い道が思いつきません…。
長さが「75mm」のものを購入しましたが、幅が壁と水栓の間にちょうどハマる大きさか、というのを見極める必要があります。
六角レンチ
水栓のカバーナット(カートリッジ押え)を回すためのものです。
水栓のカバーナット(カートリッジ押え)の六角ナットのサイズにあったものをご購入ください。
これも最初は幅が調節できるモンキーレンチを使ってやろうとしましたが、ナットの高さが低すぎてレンチとの接触面が稼げず、滑って使えませんでした…。
恐らくこれは、今回使ったらこれっきりになるやっかいものですが、これは\1,500くらいしました。
ゴムシート
C型クランプと水栓の下部の間に挟む滑り止めとしてと、C型クランプと壁の間の隙間埋めに使用します。
初めはざらざらしたやすりのようなペラ紙を使おうとしましたが、するっと抜けて使えませんでした。
少し厚みがあり、圧力をかけると反発する弾力性のある素材としてゴム製のシートにしました。
\100もしないため、Amazonだと”合わせ買い対象商品“になっちゃいますので、他の商品と一緒にお買い求めください。
以上の道具を駆使して、水栓を外していきます。
手順
ゴムシート巻き付け
ゴムシートをハサミで切ります。形、大きさは水栓の下部の高さに合わせてぐるっと回せるように短冊状にします。
切ったゴムシートをぐるっと水栓の下部に巻き付けて、手で固定したままにしてください。
C型クランプ取り付け
C型クランプで、水栓の下部を巻いたゴムシートの上から挟み、壁側に倒して取り付けます。
C型クランプと壁の間を埋めるため、その隙間にゴムシートを挟みます。
この時、C型クランプの位置をカバーナットを回したときに一緒に回らないように壁になるべく寄せるように調整します。
位置が決まったらハンドルをぐるぐる回して、完全に固定します。
六角レンチをハンマーでたたいて回す
ここで主役の六角レンチさん。カバーナット(カートリッジ押え)にはめます。これがかっちりハマらなきゃ、うまくいきっこありません!
六角レンチが外れないように上から手で押さえながらて、六角レンチの使っていない穴の方をハンマーでねじが開く方向にたたきます。
このとき、少しずつ回っていくので、焦らず、確実に回っているのを確認しながら力加減をしてください。
なんか回ったぞ!?って感覚があると思います。
もう固着した状態から解放されているため、手でカバーナットを回してみましょう。
勝利の瞬間です。おめでとうございます。
まとめ
本来はプロに任せるべきと考える人もいるかと思いますが、プロでもダメという話をネットで発見してしまったので、今回は自分でやってみた次第でした。
恐らく「モンキーレンチ」と「ソフトタッチプライヤー」という公式な組み合わせでうまくいかなかった人は少なからずいらっしゃると思います。
そんな方々にお役に立てたら幸いです。
ポイントは4つの工具でした。
・C型クランプ(シャコ万力)
・六角レンチ
・ゴムシート
最後まで読んでいただきありがとうございました!良き人生を!
コメント
ご紹介下さった方法で外せました!
丁寧なご説明のお陰です。
有益な情報を有難うございました。
蛇足ですが私がしくじった点を二つ紹介させて頂きます。
・クランプの奥行きが壁との隙間よりほんの少し長く、完全に水平にできなかったため、ハンマーで叩いた時に微妙に回ってしまいました。ご説明の通りクランプの大きさが重要ですね。別のホームセンターでもう少し小さくガッシリしたのを見つけて買いなおしました。
・ゴムシートが薄く破れてしまい、完全に固定できませんでした。厚さ2mmので上手く行きました。
回った瞬間、本当に嬉しかったです。
有難うございました!!